現存植生図からみる当地域の植生
ここでは、「第3回自然環境保全基礎調査植生調査報告書」(環境省生物多様性センター)のデータをもとに作成した、古殿町の現存植生図をもとに植生をご紹介します。
古殿町の現存植生

※1/25,000植生図「福島県」GISデータ(環境省生物多様性センター)を使用し、DBR.forestry が作成・加工したものである。(http://gis.biodic.go.jp/webgis/sc-025.html?kind=vg67)
●古殿町は、県内有数の林業地帯であり、スギを中心とする造林地が、森林全体の約70%を占めています。
一方森林全体の14%を占めるクリ-コナラ群集は町全体にモザイク状に分布し、4%を占めるクリ-ミズナラ群集は標高800m前後の三株山・芝山付近に偏って分布しています。
植生の分類(クラス域と自然・代替植生)
●日本の植生は、「クラス域」とよばれるもので大別されており、古殿町にはブナクラス域(夏緑広葉樹林帯)とヤブツバキクラス域(常緑広葉樹林帯)にあたる植生がみられます。
古殿町の現存植生の群落別面積と分類

クラス域別に見た植生と自然植生の分布

自然植生
※1/25,000植生図「福島県」GISデータ(環境省生物多様性センター)を使用し、DBR.forestry が作成・加工 したものである。(http://gis.biodic.go.jp/webgis/sc-025.html?kind=vg67)
●ブナクラス域(夏緑広葉樹林帯)の植生は、北東部と南部を中心に分布し、このほとんどは代替植生のクリーミズナラ群集とアカマツ群落となっています。
●自然植生は、東部の鮫川・貝屋川・大風川の河川沿いに分布しています。
●現存している植生の多くは、本来その土地に生育していた自然植生が人間活動の影響によって置き換えられた代償植生となっています。そのため、この現存植生図では、自然植生と代償植生とに区分されています。 (※10)
各群落の種組成
ここでは、「植生調査概要」 (環境省生物多様性センター)の統一凡例に記載されている内容から抜粋して、主な群落の特徴をまとめています。
